子どもたちと接するときの心構えについて、
改めて考える機会をいただいています。
「愛情をもって接する」、ざっくりとあやふやに意識しがちだけれど
それって具体的にどういうこと?どういう接し方?
受講生の身で恐れ多いですが、”保育サポーター養成講座”(前編)を通じて私なりに学んだことを、子どもと接する機会がある方と少しでも共有できれば、と思います。
・肯定的表現の意識
・具体的行動の提案
・共感的表現の意識
・子ども側のメリットで説明する
・具体的行動をほめる、ともに喜ぶ
・伝わる環境づくり
・大人が先回りしすぎない
学んだことが多いので、今回は長文になりますが、↑これらが今回のキーワードです。
保育サポーター養成講座とは
熊野市では、熊野市ファミリーサポートセンターが主催して「子育ての手助けをして欲しい人」と「子育ての手伝いをしたい人」がお互いに助け合う子育て支援を行っています。
「子育ての手伝いをしたい人」=保育サポーターを養成するための講習会が全7日・13講義開かれ、子どもへの接し方や育児に関するおうちの方の悩みや注意点など、様々な分野の専門家の講義を受けます。
修了すると、保育サポーターとして子どもの一時預りを通じて子育てのお手伝いができるようになるんです。
台所でお手伝い中のシーン、なんと声を掛けますか? ー肯定的表現ー
例えば、子どもが食事の支度を手伝ってくれているとき。
包丁の扱いが危なっかしく、包丁の刃の向きを気にせず放ってしまう。
この行動を改善したい。
なんと声をかけたら伝えたいことが伝わるのでしょう?
「そんな置き方したら危ない!」「だめ!そんなことしないで!」とか、とっさに言ってしまいますよね。
でも、ここで意識したいのは、「〇〇しよう」という”肯定的”かつ”具体的”行動の提案。
「XXしないで」という表現では、結局のところどうしたら良いのかがわかりません。
対して、「包丁の刃が人の方に向いていると危ないから、あっちに向けて、そっと置こうね。」というような”肯定的”で”具体的”な行動を提案してあげると、子どもがやるべき行動を理解しやすい。
「言われてみれば、確かにそうか。」と思えるものの、とっさにこのような対応をするには、大人も日ごろの意識と訓練が必要だなと感じました。
また、子どもたちがその行動をとるのには理由があるはずなので、どうしてそうしたいのか、理由を聞くことも大切です。
出かける時間なのにゲーム、なんと声を掛けますか? ー共感的表現ー
例えば、
もうゲームをしまっておばあちゃんの家へ出かける約束の時間。
でも、子どもがゲームをやめない。
なんと声をかけたら伝えたいことが伝わるのでしょう?
「もう時間だよ!ゲームやめてって言ったじゃん!」とか、とっさに言ってしまいますよね。
でも、ここで意識したいのは、「〇〇したいよね(でもね・・)」「△△すると、~な良いことがある」というような、”共感”と”子ども側のメリット”がわかる表現。
まず共感を示すことで、その次に発せられる注意や指示を子どもが受け入れやすい態勢になり、また、子どもが何かアクションをすることで発生する子ども側のメリットを説明することで、望ましい行動が嬉しい結果を導くという「やってよかった」の学習につながるそうです。
「まだゲームしたいよね。でもね、早く出発すると、その分だけおばあちゃんが作ってくれる美味しいごはんを早く食べられるよ。」とか。
確かに、自分がしたいことをないがしろにされたあげく、大人の都合に合わせるばかりでは、子どもが反発したくなるのもわかりますね。
そして、できた行動に対するほめ方にも、工夫があるようです。
宿題をすすんで自分からやりきった、なんと声を掛けますか? ーほめるー
例えば、
いつもならダラダラとゲームに夢中になってなかなか宿題をやらないのに、
今日は自分からすすんで全部やりきった。
これは多めに褒めてあげたい!
どういう表現をしたら、この気持ちが伝わるのでしょうか?
「えらい!」「すごい!」「さすが!」を大げさに連発してしまうことがありますが、小学生くらいになってくると、これは嘘っぽく感じられてしまうようです。
うーん、、、確かに。
具体的にどんな行動がどう良かったか、目を見ながら、ハグやハイタッチなどスキンシップも加えて伝えることで、こちらがともに喜んでいる気持ちがもっと伝わります。
「ごはん食べてから、今日はゲームやる前に1時間も頑張って問題やってたもんね。自分で時間決めてやりきったの、すごく良かったね。嬉しいよ。」とか?
結果だけでなく頑張りの過程も認めてあげることで、ほめる機会や他者に肯定されたという成功体験の増加につながるそうです。
大切なこと、どうやったら伝わる? ー伝えるときの環境づくりー
伝えるときの言葉選びも重要ですが、伝わる環境づくりも意識すると、メッセージがより子どもの心に届くそうです。
例えば、
・そばまで行って膝を落とす
・目線を合わせる
・テレビや周囲の雑音・刺激を極力減らす
・その場を離れて別室や静かな環境に場所を移し、タイムアウトする など。
お互いに気持ちを落ち着けて心を向かい合わせられる方が、お互いの声に耳を傾けられますよね。
大人が先回りしすぎると、自立の妨げに?!
例えば、
「この子に言っても、どうせまだわからない」と、話しかけるのをやめる。
「つまりこういうことが言いたいんだね」と、大人が要約して会話を止める。
「それは失敗するから、こうした方が良い」と、成功するためにアドバイスする。
こういうことって、無意識にやってしまいませんか?
言語の発達は想像する力を鍛え、考える力につながるそうです。
子どもが「話すことが楽しい」と思えると、言葉が豊かになります。
大人が先回りして話し合う事をやめてしまうと、子どもの思考にブレーキがかかってしまいます。
また、失敗することで生まれる「悲しい」「苛立つ」「くやしい」といった感情は、子どもの成長過程でとても大切。
大人が先回りして成功ばかり経験するのは、いつまでも大人を頼ってしまうことにも繋がります。
大人は先回りしすぎず、たくさん話しかけ、たくさん話を聞き、失敗を察しても子どもの考えを尊重して見守ることが、子どもの考えを豊かにし、自立に繋がるんですね。
まとめ
irokuma kidsは、子どもたちが遊びをもっと楽しめるように、この学びを実践に移します。子どもたちとよく話し合い、よく褒め、ときには失敗も見守ります。
子どもたちの想像力が育ち、「あんなことやってみたい!」がもっとたくさん出てきて、それを一緒に実現し、ともに喜べる存在でありたいと考えています。
irokuma kidsは子どもたちの「やってみたい!」を全力で応援し、「やってみよう!」に変えていきます。投稿に興味をもっていただいた方、こんな体験がしてみたいというご意見などがあれば、お問合せフォームからどんどんお寄せください!
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